連続テレビ小説『梅ちゃん先生』あらすじと感想ブログ

2012年4月12日木曜日

梅ちゃん先生あらすじと感想(4月12日放送)

第10回『かがやく未来』あらすじ

「どういうことなの?こんなに頑張ってきたのに!」芳子が血相を変えて詰め寄る。
「とにかく…話を聞こう」建造が苛立ちながら静かに言った。

「…僕はこれまでお父さんが敷いたレールに乗って何の疑問も抱かずに生きてきました。戦争が終わってそれぞれの人が自由に自分の生き方を選べると言われると僕はこれまで自分が自分の意思で生きてこなかった事を痛感するんです」竹夫がゆっくりと話始めた。
「医者になりたくないのか?」
「医師という職業の価値を感じなくなった訳ではありません。やりがいはあるし素晴しい仕事だと思います。これまで学校に通わせてくださった事にも感謝しています」
「だったら!…これからの日本に医者は一人でも多く必要なんだ!」
「それはそうです…でも、僕は…自分が医者に向いているかどうか、わからなくなったんです…本当に自分に向いている事をやりたいんです」
「甘えるな!!」建造は竹夫の頬を思いっきり引っ叩いた。
「甘えてません。親が用意したレールに乗って何の疑問も抱かずに生きていく方が甘えていると思います。自分で自分の道を探す方がむしろ厳しい道だと思います!」
建造に叩かれても動じずに竹夫は伝えた。
「立派な事を言うが底が知れてる!陽造が楽して金儲けするのを羨ましいと思っただけだ」
「そんなんじゃありません。陽造叔父さんだって楽して儲けてるとは思いません…これまでのご恩には感謝します。…でも今は、自分の考えを貫きたいんです!」
「できるもんならやってみろ!」建造は吐き捨てるように竹夫に言った。
「はい!やってみます」そう言うと竹夫は立ち上がった。
「どういう意味かわかっているのか?家を出て一人でやるということだぞ!?」
「わかってます…」竹夫は荷物をまとめだした。
「ちょっと竹夫!お父さんに謝りなさい!ね?」
「一人でやっていけるわけない」芳子と松子が慌てて竹夫を止めようとするが
「放っておけ!!」建造は2人に怒鳴った。

― 日が暮れた中、家を出た竹夫を梅子が追いかけた。
「…本当にお医者さんになるのやめてしまうの?」
「多分な」
「私もこれからどうしたらいいかわからないの」梅子は困惑した表情で言った。
「自分で見つけろ…俺もそうする」竹夫はそう言うと歩き出した。
竹夫を追おうとするが家から出て来た正枝に止められる。
「行かせておやり…男の人にはこういう時期があっていいのよ」

>数日経っても竹夫は帰ってこず連絡もありませんでした。
松子は叔父・陽造の元に竹夫がいると思い、梅子と陽造を訪ねる事にことにした。
露店にいた男に脅えながらも陽造のいる建物を教えてもらう。
建物前で犬に吠えられていると派手な女性と陽造が酔っぱらいながら出てきた。
「おおお!どうした!?(笑)」陽造は梅子と松子に気がついた。

― 陽造が住んでいる(?)建物に入った2人は陽造に事情を説明した。
「じゃあ、ここには来てないんですね?」
「ああ。しかし天晴れじゃないか!自分の考えを主張して親父に楯突いて家出なんて」
陽造は楽しそうに笑った。
「笑い事じゃありません!」
「松ちゃんは怒った顔もきれいだな(笑)」陽造は冷蔵庫からサイダーを三本取り出した。
「竹夫はたぶん叔父さんの影響を受けてしまったんだと思います」
「若者に影響を与えたとしたらそれは光栄だ(笑)」
「無責任です…」松子は不服そうに言った。
「親に押し付けられた道を文句も言わず歩んで行くなんて下らんね!いいじゃないか自分で道を選ぶというんなら!」
「私は、そうは思いません。せっかく親が用意してくれた道を外れるなんて」
「松ちゃんは、優等生だからな…梅子ならわかるだろ?」
「え?」サイダーを夢中に飲んでいた梅子は驚いた。
「この子はまだ子供です。この子には変な影響を与えないでください」
「もう大人だよ梅子は…梅子に見つめられるとこの子には実は何でも見透かされているんじゃないかって気がする時がある」
「いえ…そんな」梅子は狼狽して目線を下に向ける。
「帰りましょう!」松子が立ち上がった。
「なんか食って行かないか?ごちそうするぞ」
松子が断わったので梅子は残念そうな顔になった。

― 帝都大学病院。建造は若い女性の患者の診察に訪れた。
「やあ…どうかな?調子は」建造は笑顔で患者・早苗に質問した。
「とてもいいです」女性は笑顔で答える。
「そうか、それは良かった」
「先生こそ、元気がないみたい…」
「ま、医者を診察できるくらいならもう大丈夫だな」
「私、やりたいこといっぱいあるの!」
早苗は、ベッド脇のスケッチブックを横目で見た。

― 下村家には竹夫から絵葉書が届いていた。
「今日、届いたのよ」芳子が梅子や松子に葉書を見せた。
「何が『ご心配なく』よ…もう知らない!」松子が口を尖らせた。
そんな話をしていると建造が大勢の学生を従えて帰って来た。
「あがれ!」建造が男子学生に命じた。
「…どうしたんですか?」芳子が不安そうに建造に尋ねた。
「講義を終えて話をしていたらウチに来る事になった」

― 建造と数名の男子学生が酒を飲みながら談笑していた。
「先生、例の女の子ですが見込みはどうでしょう?」一人の学生が建造に質問した。
「間質性肺炎だ…難しいが治る可能性もある」
「どうぞ」松子と梅子がちゃぶ台にツマミを運んできた。
「娘の松子と梅子だ」建造が松子と梅子を短く紹介した。
すると梅子がお銚子を倒してしまい学生の膝にこぼしてしまう。
「熱い!!!」学生がたまらず大声を出した。
「…すみません!!どうしよう!!大丈夫ですか!?」
梅子は慌てて学生のふとももを拭くが
「…それは僕の帽子です」隣に座っている学生が梅子に言った。
「え?…すみませーん」梅子は申し訳なさそうに帽子を絞った。
そんな中、ちゃぶ台を拭いていた松子をじーっと見つめる学生・山倉がいた。

― 翌朝、朝食の時間になっても建造は寝ていた。
「お父さんが珍しいわね、あんなに飲むなんて…」朝食を食べながら松子が言った。
「竹夫が出て行った事が堪えてるのよ。大勢連れて来て紛らわして」正枝が笑った。
すると玄関から『ごめんください!』と男性が訪ねる声がした。
芳子が戸を開けると昨夜の学生、山倉真一が立っていた。
「昨夜はどうも。実は折り入ってお話があって参りました!」

起きたばかりの建造に山倉はハキハキを話し始めた。
「朝一番にお願いしようとウチには帰らずこの辺りをブラブラしておりました」
「…何だ?」
「単刀直入に申します!松子さんをください!」
「え?」下村家全員が山倉の言い出した内容に耳を疑った。
「…『下さい』という事は結婚という事か?」建造が念のため確認した。
「そうです!不肖山倉真一、昨夜松子さんに一目惚れしました」山倉は笑顔で言った。
「しかし、それは本人の…」
「せっかくですがお断りいたします」松子が山倉の近く座ると丁寧に頭を下げた。
「どうしてですか?」意外そうな顔で山倉は松子の顔を見た。
「私は婚約者を戦争で失いました」
「それはお気の毒です。だったら尚更、次の人生を考えるべきじゃないでしょうか?」
「考えています。亡くなった彼が満足してくれるような人でなければダメだと思います」
「え?」今度は山倉が耳を疑った。
「あ!すみません!」松子は慌てて口を手で隠した。
「…つまり、僕ではダメだと?ここまではっきりふられると言い返せません」
「そういうことだ。せっかくだが…」建造が話をまとめようとすると
「わかりました…では梅子さんで!」山倉は今度は梅子を笑顔で見ながら言い出した。
「…え?」学校に行く準備をしていた梅子は驚いて山倉を見た。
「梅子さんを下さい!」再び山倉は建造に申し出るのだった。

【『梅ちゃん先生』第10話の感想とレビュー】

面白かった…けど、なんだかイラつく内容…いや、男でした(笑)
突然、松子と結婚したいと言い出した山倉真一という学生、一瞬、勝村政信さんかと思ったんですが満島真之介さんという俳優さんでした。
…ん?満島?調べてみると沖縄出身であの『満島ひかり』さんの弟さん。
言われてみれば、どことなく似てますね。
満島ひかりさんは、おひさまで陽子の親友役で出てたので姉弟揃って連ドラ出演ですな。
分かりやすい笑いが好きな自分としては、梅子が学生の帽子でこぼした酒を拭き取るシーンは結構、笑えました。その後の「何をしとるんだ!」という建造のツッコミも良かった。
家を飛び出した竹夫君、何故、馬の絵葉書?

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