連続テレビ小説『梅ちゃん先生』あらすじと感想ブログ

2012年4月3日火曜日

梅ちゃん先生あらすじと感想(4月3日放送)

第2回『あたらしい朝が来た』あらすじ

>8月15日、敗戦が国民に告げられたその日の夜
「宮城前で自決した人がいるそうです…」竹夫が静かに言い出した。
「馬鹿げたことだ…」本を読んでいた建造が吐き捨てるように言った。
「お役に立てないまま、自分だけ生き残って申し訳ない…その気持ちは分かります」
「残ったものがするべき事は色々ある」
「責任をとることですか?」
「そうすべきものもいるだろう」
「…それは誰ですか?」
「お前はそんな事を考えなくていい…戦争に負けても医者は必要なんだぞ」

「お母さん!お婆様!街が明るいよ!」梅子が嬉しそうに扉を開けた。
松子達は徐々に明かりがともされて行く町並みをみつめた。
「うちも外しましょう!」祖母が向かいの家が電球を袋から出したのを見て言った。
「…いいんですよね…?喜んで」松子が母と祖母に尋ねた。
「いいわよ!」祖母は答えた。

― 翌朝、隣で一緒に朝食を食べていた梅子を見て松子は微笑んだ。
「梅子が早起きしてるなんて珍しいわね」
「工場に行かなくて良いと思うと目が覚めてしまって」梅子が答えた。
「あら?行かなくていいの?」母が驚いて梅子を見た。
祖母は軍服を作らなくてよくなったからいく必要がないと言った。
「それにしてもこれからどうなるのかしら…」母が心配そうに呟いた。
「負けたんだから占領軍が来るんでしょうね」竹夫が言った。
「アメリカの兵隊がたくさん来るのかしら…松子、気をつけなさい!…あ!梅子もね」
「あの…智司さんはいつ頃帰って来るのでしょうか?軍医でも捕虜になるのでしょうか?」
松子は結婚を約束した智司司の事を口にした。
「同じ軍人だ…当然そうだろう」建造が難しい顔をした。
「大丈夫よ。無事帰る事を信じて待ちましょう!」
「花嫁修業でもしながらね!お料理にお裁縫、いろいろやればいいのよ!」
「そうですよ、未来の事を考えましょう!僕は来年から解剖実習なんです!」
「そうか。解剖の時は目で見るだけじゃなく絵を描いてみろ!見方がより緻密になる」
「…私はどうしたらいいでしょうか?」梅子が不安そうな顔で建造に尋ねた。
「学校があるだろう?」
「焼けました」梅子は即答した
竹夫と芳子は学校がなくなったわけではないので学校へ一度行くように梅子に伝える。

>梅子は学校に行ってみましたがいつ授業が再開されるのか何もわかりませんでした
>姉や兄と違ってこれからの自分がどこに向かって行けばいいのか
>ちっとも見えない事が梅子はもどかしかったのです。
学校から帰ってきた梅子が顔を洗っていると鼻歌が聞こえる。
「ちくしょー!煮て食うなり焼いて食うなり好きにしやがれ!」
向かいに住む安岡幸吉が一升瓶を片手に千鳥足で家から出て来た。
「おじさん、どうしたの?」梅子が座り込んでしまった幸吉に声をかけた。
「何のんきにしてんだ!早く逃げろ!敵が乗り込んで来るんだぞ!皆ころされちゃうんだ!」「…お父さんはそんなのデマだって言っていたけど…」
「大学の先生の言う事だから間違いないよ!取って置きの酒、みんな飲んじまって!」
「ふん!お先真っ暗な事に変わりねーよ!工場は焼けちまったし一人息子はあんな怠け者の大バカものだしよ!…アンタのとこはいいよ!松ちゃんは親父さんの教え子の軍医さんに嫁入りして竹夫君もいずれ医者になるんだろう?出来のいい子供が2人もいりゃ万々歳じゃないか!万歳!万歳!ハハハ!」
梅子は微笑んで家に戻って行った。
「あんな言い方!梅ちゃんがどうでもいいみたいじゃないか!」
「そうか?笑ってたじゃないか」
>隣のおじさんが言ったような事は梅子には慣れっこです
『松子さんは女学校を首席で卒業されて、帝都大の軍医さんとご婚約を?』
『竹夫さんもいずれはお医者様でしょ?ご家族揃ってご立派ね〜』
『去年卒業した下村松子の妹だそうじゃないか!』
『エラい違いだな~ま、松と梅が違うのはしょうがないかハハハハ』

>でも1人だけ違う事を言った人がいました。
― 昭和19年春、吉岡智司が家を訪れ、皆で松子の写真をみて盛り上がっていた。
そんな中、梅子は1人で庭に水を撒いていていた。
「やあ!」廊下から吉岡智司が声をかけてきた。
「吉岡さん…」
「智司でいいよ…どうして皆のところに来ないの?」智司は履物を履いて中庭に降りた。
「写真て、あんまり好きじゃないの」
「どうして?梅子ちゃん」
「呼ばないで!その名前嫌いなの!」
「良い名前じゃないか」
「ちっともよくない!松竹梅の梅よ?…松や竹より下、一番最後」
そう言う梅子に智司は庭に咲いていた梅の花を見ながら梅子に言った。
「一番だよ…梅の花は春一番…桜よりも早く咲いて皆に希望を与える花だ!君もそんな人になれると思うよ」
「…私の事、知らないくせに(笑)」
「わかるさ!(笑)」

焼け野原を歩きながら梅子は智司の笑顔を思い出していた。
すると瓦礫に腰をかけて座っていた姉の松子を発見する。
「どうしたの?具合悪いの?」梅子は姉に駆け寄った。
松子は今日になって戦死の公報が届いた人がいる話を聞いて不安になったと答えた。
「絶対、大丈夫!智司さんは軍医だから危ない所にいるわけじゃないでしょ?」
「病院だって攻撃されたかも…」
「…行こう!早く!」梅子は松子の手を引いて神社に連れて行く。

神社には境内は既になく賽銭箱だけがかろうじて瓦礫から顔を出していた。
2人は賽銭箱の前に立ち財布から小銭を出そうとしていた。
「梅ちゃんはいいの!ここは私が!」
「ううん。私も」梅子は自分の財布から小銭を取り出した。
2人は同時に賽銭箱に投げ入れ手を合わせた。
「智司が無事に戻ってきますように!智司が無事に戻ってきますように!…」
松子は一生懸命に声に出しいる抱きついた。
「ありがとう!梅ちゃんは優しい子ね私のためにお祈りいっぱいしてくれて!」
「…ううん」梅子は少し戸惑った。

姉が配給所に向かうと梅子は階段に腰を下ろし昔を思い返した。
松子、智司、竹夫、梅子の4人が川沿いを歩いていた。
松子『ここをもう少し行くと海に出るんですよ!』
智司『そうですか!いいな〜海が近くて』
梅子『私も海大好き!へへ。そうだ!これから皆で海行きましょうよ!ね!』
聡は笑顔で賛同するが竹夫が梅子の手を後から引っ張った。
「2人にしてやれよ!気を使え!子供だな…」
梅子は仕方なく木の影から楽しそうに歩く松子と智司を見送ることにした。

その時、ガタゴトと後の賽銭箱が動く音が聞こえた。
梅子が振り返ると男の子が賽銭箱に手を伸ばしていた。
「ちょっと!ダメでしょ!そんなことしちゃ!…お腹すいているの?」
子供は梅子の質問に答えず歩き出した。
「返してよ!私達が入れた賽銭なの!」
梅子は少年を止めようとするとが少年に振り払われ尻餅をついた。
「…私とお姉ちゃんが!…戦地にいる智司さんの無事をお祈りしていれたお賽銭なの!」
少年は舌打ちをすると手にした小銭を梅子の前に投げ捨て、走って去って行った。
>その少年がやがて自分の運命を大きく変える事になるとは
>思いも寄らない梅子でした。


【『梅ちゃん先生』第2話の感想とレビュー】

2話目も面白かったです。
個人的にツボだったのが片岡鶴太郎が鼻の頭を赤くして酔っ払っいながら出てくるシーンです。あれは子供の頃に見た『オレ達ひょうきん族』のコントですよね?まさかNHK朝の連続テレビ小説で観られるとは(笑)。
けど、『けしからん!』とか言い出す人もいるんだろうな…。
今日は、松子の婚約者・智司(成宮寛貴)も登場してましたが…本当に豪華なキャストです。成宮寛貴さんは、ドラマ相棒で、杉下右京の第3の相棒として出演が決定したそうで、今年ますます活躍される俳優さんです。…ですが、ちょっとふっくら肥えました?
なんとなく顔に丸みがあったような気がしました。

尾野真千子さんの男勝りな性格なヒロインもいいですが、のほほんとした今回のヒロインもいいですね。基本的に梅子は『不思議ちゃん』のような感じで、『おひさま』の陽子、『カーネーション』の糸子とは違って梅子のナレーションが入らないので何を考えているか、どう思ったかは演技でしか見ることができないのですが、姉の婚約者に憧れるという梅子の気持ちが、上手く表現されていて、堀北真希さんの演技に惚れました。

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