連続テレビ小説『梅ちゃん先生』あらすじと感想ブログ

2012年9月26日水曜日

梅ちゃん先生 第153回 あらすじと感想(9月26日放送)

最終週『上を向いて歩こう-第153回-』あらすじ(ネタバレ)

気を失った広志を梅子は自分の部屋で看病していた。
梅子は気を失う目に広志から言われた事を思い返すと、ある一つのアイディアが浮かぶ。
母・芳子に電話をかけ、蒲田に来るように頼んだ。

翌朝、目を覚ました広志は、看病していた梅子に気がつくと慌てて体を起こした。
「いいのよ。休んでて、今日は日曜日なんだし」
梅子は記憶が曖昧だった広志に過労で倒れたことを伝えた。
「はあ…すいません、迷惑をかけて…」
「私は医者よ、目の前に患者がいたら治すのが仕事なの」
そして梅子は広志が気を失う前に口にしたセリフを尋ねてみた。
「…ウソってどういう事?倒れる前に言ってた。私が昔言っていた事がウソだって」
梅子に聞かれ、広志は静かに口を開いた。
「…僕は梅子さんのあの言葉に救われました。『生きていればきっと良い事がある。きっと神様がご褒美をくれる』どんなに辛い時もあの言葉を思い出すと元気が出ました。今は辛くてもきっといつか神様がご褒美をくれるって…でも神様はご褒美をくれませんでした」
広志は当時、水戸の叔父に引き取られてから朝から晩までこき使われた事を告白した。
「でも僕は頑張らなきゃ、梅子さんの言葉を信じて、いつか神様がご褒美をくれるまでって。定時制高校を出て、大学で勉強してやっと今の会社に入って今度こそって頑張りました。でも小さな会社を信用して新しい薬を採用してくれるお医者さんはなかなかいません…だから僕はもっともっと頑張らなきゃ駄目なんです」
広志は立ち上がり部屋を出て行こうとしたので梅子は止めた。
「今日は休んで!」
「帰ってやらなきゃいけないことが沢山あるんです!」
「もういいの!…広志君は…十分頑張った。物凄く頑張って来たのよ!もういいの!」
「僕は何にもできてない!患者を助けるって言っても何の成果も…!」
「いいの!頑張ってるだけで…それだけで立派よ。ごめんなさい…私、あんな事言いっぱなしで…ヒドい事した…(泣)」

すると、梅子の部屋に芳子が扉を開けて入ってきた。
「広志君ね。これ、どうぞ。」
そう言うと、芳子は“おはぎ”を乗せた盆を梅子の前に出した。
「あの時、広志君と約束したよね。…あの約束、果たせないままだったから」
梅子は、昔、広志と交わした芳子の“おはぎ”を食べさせる約束の話をした。
「急に電話して来たと思ったらおはぎを作って欲しいなんて(笑)」
「なんだか急に広志君に食べて欲しくなったの!他に何をしたらいいか思いつかなくて…変かな?あんな昔の約束、今更…でもね、どうしても食べて欲しかったの…」
梅子は広志に涙を流しながら想いを伝えた。

芳子から“おはぎ”を渡された広志は、ゆっくりと口に運んだ。
「…美味しいです」
「こんなご褒美じゃ駄目かな…十分頑張った…ご褒美…」
「ありがとうございます…」
「私も一つ。…うん!おいしい(笑)」

― 梅子と広志が一階の居間にいくと建造が座っていた。
広志は命の恩人である建造の前に座ると頭を下げた。
「お久しぶりです。中谷広志です。」
「もういいんですか?」
「はい。梅子先生に診て頂いて」
「それはよかった。」
「その節は本当にありがとうございました」
「いや、礼を言うのはこっちの方です。ありがとう」
建造が逆に礼を言ってきたので広志は驚いた。
「自分が治療した人がこうして元気にしているのを見るのが何よりも嬉しい事です」
「はい…」

― 家の外まで見送ってくれる梅子に広志は礼を言った。
「ありがとうございました。…いろいろとヒドい事を言って、すみませんでした」
「いいのよ、そんな事。私達は広志君を家族と同じと思ってるんだから。うちで良かったらいつでも来てね」
「あの…この診療所を守るために、何かお手伝いできることはありませんか?」
「何かあったらお願いするわ。それまでは自分の仕事頑張って。でも無理しちゃ駄目よ?」
「はい。あの…また梅ちゃん先生に治してもらいました(笑)」
広志は梅子に頭を下げ、歩き出した。
そして曲がり角でもう一度、振り返って梅子を見た。
「さようなら!梅ちゃん先生!」
梅子は幼い頃、笑顔で水戸に向かう広志の姿を思い出した。

― 広志の見送りが追えた梅子は、縁側にいた父に礼を言った。
「お父さんまで帰って来てくれてありがとう」
「いや…日曜日だったし、たまにはうちに帰って来るのもいいかと思ってな。それに彼にも会いたかった」
そこへ芳子が“おはぎ”を建造にもってくる。
建造は受け取った小皿の上に乗っている“おはぎ”をまじまじと見た。
「…小さいな」
「だってお父さんは糖尿なんですから。ねえ(笑)」

― そんなある日、梅子の診療所に町会長が夏祭りのビラを持ってやってきた。
「今度、夏祭りがあるんだけどさ、祭りの日、救護所に詰めてもらえないかな?」
「救護所?…私が?」
梅子は思わず聞き返してしまう。
「蒲田第一病院に断れちまってな。休日は駄目だって。先生に頼むしかないんだ」
町会長は梅子に向かって手を合わせて懇願した。
「わかりました(笑)」
「ありがたい!よろしくお願いします!(笑)」
>少しでも町の人の役に立ちたいと意気込む梅子でした。

『梅ちゃん先生』第153話の感想とレビュー

塙町会長、なかなか良いんじゃないでしょうか(笑)
なんだか“おはぎ”が朝から食べたくなる回でした。
ダークサイドに落ちた広志のエピソードも一旦は終了みたいです。もっとドス黒い理由があったかと思いきや…水戸でこき使われて、仕事が上手く行ってないという、結構判りやすい理由でした。おはぎを食べて明るくなって立ち直ったっぽいのはいいですが、あんまり解決してないような…ただ梅子が泣きながら当時の事を謝るシーンは、ちょっときましたよ。

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